少し前に、Wi-Fi 6対応のAterm親機を導入した。前回のWi-Fiルータ導入は2年前。その時点では6対応のルータは高価である上、対応子機もなかったのでまだWi-Fi 5で十分であったので、Wi-Fi 5機とAterm 2600HP4にしたのだが、今になれば6対応機も手頃な価格になり、新PC子機は6対応でもあり、市場としても6も十分認知度が高まり一般的になってきたところでもあるので、今回導入してみることにしたのである。
これまでは親機用と子機用として同じ機種を2台購入し、1台は別室・離れ用の子機としてペアリングしていたが、今回は親機だけの導入である。
毎回ルータはAtermであるので、今回もAterm限定で選定し、WX-5400HPが良さそうであったのでそれにした。形状としては、これまでの2600HP4などより一回り大きい。ただ、大きすぎるほど大きくはない。
一応横置きもできるのでそうしてみたが、不格好で、スタンドも不自然な位置になってしまう。考えたら横面にスタンドが取り付けられるようになっているのは横置きのためではなく縦置きで壁掛け用だろうと思うので、普通通りに縦置きにすることにした。
機種が新しくなる度に機能は更新されていくものである。無論、前機種と比較してWi-Fi 6対応であることなどの大きな違いはあるが、それ以外にも違いは少なくない。
ただし、2600HP4は7、8年ぶりくらいの更新だったので機能差も大きく、IPv6への対応など変化も大きかったが、今回の最大変化はWi-Fi6への対応だが、ほとんど感覚的な変化はないのである。前機種の状態でも速度的には十分に間に合っていたので、今回のリンク速度の改善で何があるというものでもない。
一方で、削除された機能も多い。たとえば、Macアドレスフィルタリングを明示的に行う機能もその一つで、従来的なやり方でMacアドレスを登録したり削除したりすることはできなくなった。
もうほとんど意味は無い機能とは言っても、あって困るものでもなかろう。
ただし、「見えて安心ネット」の機能を使えば同等のことができるので、機能自体がないというわけではない。
2600HP4にした際にも、動作ログを把握する機能が省かれていたり、ファームウエア更新がオンラインのみになったりと、機能が制限されてきていたのに、それに輪を掛けるように設定がシンプルなものになりつつある。
自分がWi-Fiのことを知った頃には、Macアドレスフィルタリングのほかにも、SSIDのステルスだとかも無線LANセキュリティ向上のためには必要とされてきたのに、今ではこれらは全く意味が無いようなものとして取り扱われている。
他にも気になる点としては、起動・再起動が2600HP4よりやや時間がかかるようなこともある。IPv6接続も回線判定に時間がかかるし、プロバイダの仕組にあった選択をして自動判定をオフにしていても、やや時間がかかってしまったりするような面もある。
Wi-Fi関係で何か設定を変更する度に、たとえば2.4GHz関係の設定を触っただけでも、設定反映の操作をすると5GHzのレーダ電波検知が一々働いて、その間通信が2、3分途切れる。設定操作時のストレスになっている。
ただ、全般的にこの機種の評判は良い。
メッシュ機能などを含めて全て試したわけではないが、接続の安定性は、悪くないし、速度も確保されている。自宅ではもう2.4GHz機器は通常使うものはないので、5GHz中心の運用で良い。
乗り換えも、SSIDとパスフレーズを前機種から引き継いだので、設定にも時間はかからなかった。
細かいところでは、ログイン時にパスワードを入力してEnterキーで進行できるようになった。2600HP4の設定インターフェースでは、マウスでログインボタンをクリックするしかなかった。重要ではないように思えるかもしれないが、操作性に関する部分は大事である。
おそらく、最新の機種がこうなので、今後の新機種もこういう傾向の機能のものになっていくと思われる。
NEC Atermは、ISDN時代のターミナルアダプタ、TAの頃から何機種も使ってきているシリーズである。Wi-Fiルータとしては9500Nという機種を使ったのが最初だったと思うが、様々他のメーカーのものと使い比べる中でも抜群の安定度で、信頼度は高い。これは、今の機種でも同じである。
その分、当初は最新機能から一歩遅れているという感もあったが、最近では最新トレンドに乗り遅れるようなことはないので、今後も第一の選択肢である。