多分シェアとしては圧倒的にiPodなのだろうが、自分は以前からウォークマン派である。PCがVAIOということもあり、転送ソフトとしてはSonicStageCPを使っていたのだが、久々にSonyのサイトを巡っていたら、SonicStageがVersion UPして、SonicStage Vというのがリリースされているのを知った。
新バージョンのSonicStage Vでは、インターフェースが一新されるなどの変更が行われているとのこと。
そもそも新しい物好きなので、早速インストールをしてみることに。
しかし、この手のソフトは取り扱いが厄介だ。
少し前にPCの再セットアップをしたとき、バックアップツールでバックアップをせずに再セットアップを行ってしまったら、MORAで購入した曲の著作権情報が消えてしまって、再ダウンロードの期限も過ぎていたため、CDのバックアップから再度録音して戻さざるを得なかったことがある。ジャケット情報が取得できなくなった。尤も、ウォークマンのほうは転送しっぱなしにしておけばいいので、とりあえず今は支障はないのだが。
バージョンアップ、あるいは前のバージョンの削除に伴ってそのような事が無いよう、とりあえず前のバージョンのデータを、専用のバックアップツールを使ってバックアップ。これだと、著作権情報も一緒にバックアップしてくれるそうだが、やってみると音楽データも含めてそのまま指定のフォルダにコピーしている仕組みのようなので、結構な量に。まあ、それがバックアップか。
新バージョンのSonicStage Vをインストールすると、最初の起動で前のバージョンのデータを引き継ぐかどうかと尋ねられるので、それに従うと、データが新バージョンに引き継ぐ事ができる……。と、ここでトラブル。
購入した曲の著作権情報がまたエラー。再生できない。
新版だけの現象かと思ったら、まだ削除前のSonicStageCPでも同様の現象。データファイルはダウンロードした時のローカルのフォルダから別のドライブに移動してあるが、それも移動時には確かに再生できたはずなのだ。
エラーコードで調べると、個別に問い合わせろとのことではあって、結局すぐに解決できそうにない。今回著作権情報がおかしくなった分は、まだMORAから再ダウンロードが可能な期間内であったので、そこから再ダウンロードして再登録して解決したものの、とにかくこの手のソフトウエアで扱う、音楽などの著作権情報って奴は面倒臭い。はっきり言って、こういうものの著作権情報なんて邪魔だ。要らない。無くていい。
少なくとも、正規に購入したかどうかがわかればいいのだから、オンラインソフトのシリアル入力やパスワードのように、もっと単純な方法にすべきだ。今の音楽データの著作権情報は、何がどうなってどこで管理されているかが全くわからず、我々に不便を強いているだけに過ぎない。
それはさておき、実のところ、そういう音楽データ云々にはさほど詳しくはない。CD等が発売されると同時に、データでの配信も必ずされる物なのかと思ったら、実はそうでもないようで、また、iTunesでは配信があるがMORAでは無い(あるいはその逆)という曲もあるのだという事も、実は昨日初めて知った。多分データの種類が違うし、ここでもまたかの著作権情報の取り扱いの関係で、何処のでも良いから購入すればよいというものでも無さそうだ。
これがまた困ったものの一つだ。
自分の場合、携帯にも音楽プレーヤ機能があって、簡単にデータをminiSDのフォルダにコピーしたらそれで良いのかと思ったら、携帯には携帯の専用転送ソフトがあり、それを経由してデータを登録する作業が必要になるようなのだ。つまり、音楽プレーヤの種類が違うと、またそれぞれ別に転送ソフトとそれ用のデータを用意しなければならない。
たとえばウォークマンだけしか使わないならば、SonicStageだけインストールしておけばいいが、家族などがiPodを持っていて更にPCも共有、又はネット接続環境の関係で音楽プレーヤとの転送処理だけPC共有という場合などは、iTunesとそれ用のデータもPC内に置いて管理しなければならないことになる。
そうでない場合でも、たとえばiPodからウォークマンに乗り換える場合も、これら転送ソフトを複数用意して、データや著作権情報の変換……ができるのかどうか知らないが……などの作業が必要になる。つまり、過去のデータを引き継ぐことを考えると、簡単に音楽プレーヤさえも選択肢が限られてしまう。音楽プレーヤの特定メーカーによる囲い込みである。
とにかく、これは大変だ。
音楽データに限ったことではないと思うが、こういうものはデータの形式や著作権情報の取り扱いの方法を統一して、そういう不便さを解消して欲しいものだが、色々言ってもメーカーが自分の利権のみを守ろうとしている現状には今後も変わりはないと思うので、当面そういう方向性はあまり期待できない。
Sonyは、「ウォークマン goes OPEN」戦略というものによって、今後はSonicStageを使わずにエクスプローラから単なる機器への転送によりウォークマンが使えるようにするという方向を出しているが、現時点ではこれは日本国外のみの話であるらしい。
今は、著作権情報など難しい、面倒臭い、不要・無用な作業に手間取ることを危惧するような場合は、素直にCDを購入しておくか、ダウンロードしたデータからCDを作成したり汎用的なmp3辺りに変換をしておいたりして、備えておくことくらいしか手立てはないのだろうと思う。
さて、自分は今のウォークマンは2台目である。以前のウォークマンは、SonicStageではなくCONNECT Playerという専用ソフトにより楽曲の転送・管理を行う仕組みになっていた。このCNNECT Playerというのがまた大変に動作の緩慢なソフトであって、もう使いにくいといえる範囲を超えて、全く使えないとも言えるようなソフトウエアであった。当時、より使い勝手は良かったSonicStageも使えたが、ウォークマン本体側の機能が制限されるという制約があり、不便を通り越して困ったものでもあった。当初のバージョンは動作が重すぎるというのが原因で改版されたくらいだ。こういう独自性が、Sony嫌いな人を増やす要因にもなる。そういう不便さの改善を望む声が大きかったのか、CONNECT Playerはすぐに廃止されてSonicStageに統合され、SonicStage CPとなっていた。
それが今回、再び改名してSonicStage Vとして、インターフェースなどのフルモデルチェンジを行った格好になる。画面のイメージはやはりSonicStage CPを踏襲しているが、メニューなどが整理され、とりあえず、より直感的に使いやすくなったという感じはする。