ワープロ専用機からPCへと移行した組の自分は、PCにはワープロソフトが必須と思っているところがある。
移行した当初、その当時PC用のワープロソフトとして標準的な地位を占めていた一太郎を使い始めた。一太郎というワープロソフトの存在はその数年前から知っていて、ATOKの優秀さというのが言われているのも知っていたので、迷うことなくメインのワープロソフトとしては一太郎を選んだのである。ワープロ専用機の流れを引き継いでいるところがあったりするし、購入前から書籍などで情報を売ることができていたので、使い方に悩むということはあまり無かった。PCでの文書作成の方法やファイル管理の方法がワープロ専用機のそれとは全く違うということが満足でもあった。
一太郎を標準で使いながらも、これからはWordの時代だとも言われていた頃で、MS-Officeもシェアを高めてきていたから、ワープロ好きの自分としてはWordもインストールして使ってみたいとも思って、Officeも購入してインストールした。
最初はWordは使いづらいソフトではあったが、一太郎にはない動作の快適さがあったので、時々これも使ってみた。
ちょうどその頃から会社でもPCが使われるようになって、一太郎がメインでありつつWordも使われてきたりしたので、その流れもあっていつの間にか自宅PCでもワープロソフトはOfficeのWordがメインということになった。一太郎は、32ビットWindowsに対応したという一太郎7が、使うに堪えないくらいの出来だったので、その頃からあまり使わなくなったのである。
そもそも、自宅ではワープロソフトそのものを使う機会が減っていた。PCで行う作業はWebの閲覧とかWebサイトの作成などがメインになっていたので文章を書く作業もテキストエディタばかりを使っていたし、その頃は自宅ではプリンタを持っていなかったので、文書を作成したとしても完成させて実用する段階に至ることが無かった。
とは言っても、一太郎であってもWordであっても、使う機会は少なかったが、何らかのワープロソフトがインストールされていなければならないという感覚はあったので、とにかく最低でもWordの環境は持っていた。
そういう時期がしばらく続いた後、写真のプリントなどに必要で再びプリンタも持つようになったりして、ワープロでの文書作成もたまに行うようになったが、PCの更新などに伴い今後もWordでいくべきかということを考えるようになった。
OpenOfficeのWriterなどを代替として使っていたりもしたが、初期のWordで感じたような、何か違うという感覚があった。
それでも我慢して古いWordやWriterを使っていたが、物足りなくなって、ちゃんとしたワープロソフトがやはり必要ということになり、再び一太郎に流れてきたのが5年くらい前である。
もう一太郎など使うことは自宅でもないのだろうと思っていたが、使ってみるとこれが快適である。昔ながらのワープロの感覚がまた蘇ってくる。一太郎はそういう感覚のユーザを捨てずに操作体系などを引き継いでいるので、何年かおいて戻ってきても問題なく使うことが出来るところは良いと思う。
確かにATOKを更新するのに合わせてどうせなら一太郎を、という、いわゆるオマケ扱い的に購入した部分もあるが、今では自宅のワープロは一太郎でないと、と思っているので今後も当面はそういう感覚なのだろうと思う。