ATOK2017の誤入力防止機能

投稿者: | 2017-02-05

http://www.justsystems.com/jp/products/atok/feature2.html
ATOK2017で強化された機能の一つに、このインプットアシストがある。
日本語入力がオフのままローマ字入力をしてしまって、入力画面に視線を移すとアルファベットが多量に入力されているということがある。ブラインドタッチで常に入力画面を見ながら作業をする場合でも、少なからずそういうことはある。
こういう状態になってしまった場合、これまではそのアルファベットを削除して入力し直さなければならなかったが、ATOK2017ではキー操作で自動的に入力し直し、つまり最初からATOKオン状態で入力したかのように未確定文字の入力状態になるというもの。
確定アンドゥ、再変換と共に、入力効率を向上させる修正機能で、以前から欲しい機能だと思っていたものだ。
上のリンク先にあるように、アルファベット入力がローマ字入力の綴りになっている場合、本来ATOKをオンにして入力すべきものだったのではと判定されて「直前の入力を日本語にする(Shift+変換)」というガイダンスが表示される。ここで[Shift]と[変換]キーを押下すると、その綴りで読みを入力した状態にしてくれる。
ただし、この機能が使えるのは直前の入力のみで、一度入力してしまったアルファベット文字列を戻すことはできない。
通常のローマ字入力では、その通りに機能するのだが、自分のようにローマ字入力を大幅にカスタマイズしている場合はどうなのかと試してみたところ、こういう場合でもきちんと入力し直し状態にしてくれたのは凄い。つまり、AOUR配列の入力方式においてもATOKオフで「makguadka」と入力してしまってもこの操作をすることで「まちがえた」の入力状態にすることが可能なのである。
おそらく、ATOKで設定されているローマ字テーブルと比較して入力状態を判定しているようなのだ。なので、AOUR配列での入力に設定している状態では、普通のローマ字入力の綴りで「matigaeta」と入力してしまってもこの訂正機能は有効にならないのである。
ASCII配列、英語キーボードを使っている場合、[変換]キーが無いのでそのままではこの機能は使えない。キーカスタマイズで「読みへの復帰」という機能に任意のキーを割り当てると、この機能が有効になって英語キーボードでも同じように使えるようになる。自分の場合は、ひとまず他の割当と競合しない[Ctrl]+[Shift]+[J]に当ててみることにした。
もう一つ、手がズレて意味不明な入力になってしまったときに訂正するタイプコレクトも役に立つかも知れない。これも上のリンクのページにあるが、ホームポジションにあるべき手の位置を一段上、下、一列右、左などにずれて置いてしまって変な入力文字が表示された場合に、正しい入力を類推して訂正してくれるというものだ。
これもやってみたところ、AOUR配列などローマ字配列をカスタマイズしている場合でも、その入力方式を解釈して正しい入力文字列を類推候補として表示してくれる。ただし、これの精度はそんなに高くないという印象であるのと、手を置いたキーの位置がズレているとキーの物理的な配列位置の違いを手の感覚ですぐにわかるので、そのミス自体が自分はそんなにないだろうと思っている。