AOURを始めてから、普通のローマ字と比較してどのくらいキー毎の使用頻度が異なるのだろうかとずっと思っているのだが、それを測定する方法をあまり調べずにいた。
「タイプ数カウンター」という、そのままの名前のアプリケーションがあって、これがソウイウしよう頻度を測定してくれるようであって、今それを試してみている。
このアプリケーションは、2007年くらいのものであるが、最新のWindows環境に於いても問題なく動作する。どのキーを何回打鍵したかを統計的に処理をしてくれるというもので、常駐させておけばその日、その週にどれだけタイピングをしたかが把握できる。ATOKデモリフレッシュナビという名で、タイピングやミスの頻度を表示してくれる機能があるが、これのキー毎の詳細なものというイメージである。
自分の予想としては、母音で使用する五つのキー、すなわちASDFGの五つの使用頻度が高くなるのではないかと思うのだが、ここまでしばらく使っていると、特にAやSの使用頻度が高い。Enterなどはまた別として。しかも僅かながら、AよりもSの方の使用頻度が高いようで、母音で言えば「あ」よりも「お」の方が頻出であるという事になるのは少し意外でもある。
グラフ表示機能をキー毎の使用頻度色分けで表示してくれるのが、見やすくて分かりやすいと思う。
同じ文章を打鍵して、普通のローマ字とどう違うのかと言うことも検証してみたいので、全く同じ文章を打鍵しての比較をやってみることにしたいと思っている。
なお、このカウンターは、PCの操作全体のキー使用を取るので、ミスタイプでの入力し直しや、他のアプリケーションでの使用に関しても全てカウントされてしまっている。
また、常駐させてずっと計測するというのが基本的な使い方なので、リセットするまではずっと計測が続行されるものである。
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と、ここまでの文章で比較した結果が画像のとおりである。最初の画像がAOURで入力したもので、次の画像がローマ字入力での打鍵によるものである。
EnterキーやSpaceキーの打鍵数の違いは、どのタイミングで変換し確定するかというやり方の違いであって、ローマ字入力のほうはなるべく長く打鍵して一気に変換をしているので、それらキーの使用頻度が低いだけであり、その分のタイプは無視して考えて良い。
こうやってみると、AOURの場合は比較的どの段のキーも各指満遍なく使っているのに対し、ローマ字入力では特定のキーへの偏りが見られる。母音の打鍵数もAOURのほうが少ないのは拡張入力を使っていることによってその上段下段に分散しているからというのもある。
ローマ字入力の方が少ないキーで手の動きの範囲が狭いことになり、その意味ではAOURより楽なのかもしれない。その反面、特定のキーの打鍵に集中する傾向が強いのは、特定の指への負担になっているとも言える。AOURはその点、母音に集中しながら、割と平均的に各キーを使っている。これは手の負担を考えるとやはりローマ字入力のように動きが小さい範囲のほうが疲れないのか、平均的に全指を使うほうが理屈的に良好なのかまではわからない。
キーボードのことを考えると使わないキーがあるのは勿体ない。平均的に使う方がキーボードの活用という点では理想的とも言えると思っている。