中高生の頃に使っていたフィルムカメラ、一眼レフには、おそらく露出補正機能というのは無かったように記憶している。数々の写真の用語の基礎の基礎はだいたいその頃に覚えたものだが、露出補正という言葉・機能については、後でデジタルカメラを使うようになってから知った。
それでもコンデジでは多くの場合補正機能は使いづらいメニューの奥の設定にあってほとんど使わずにいたが、デジタル一眼レフを使うようになって再度あれこれカメラの機能について知識と記憶を掘り起こす中でその有用性を知り、初めて補正を使うようになった程度なのである。
それでも、様々なシーンを撮っていると、カメラの測光での露出では足りないという事が結構多い事に気付く。良く事例に出される白い画面、黒い画面の他、逆光などコントラストが大きく違う場合もそうである。
自分は±2/3の値をよく使う。まずこの値に補正して撮影してみて、デジタルカメラの液晶モニタで確認し、更に別の値で補正が必要かこの値で良いかを見極める。オート・エクスポージャ・ブラケティング(AEB)を使って3枚撮影して比較する事もある。
自分が所有していた以後のフィルムカメラ、一眼レフクラスのものでは、露出補正機能がたいていあるようだが、そもそもフィルムカメラは現像するまでその結果がわからないから、設定値を決めるのは相当の習熟が必要だったのだろうと思う。とりあえず設定変えて3枚撮っておこうというAEB機能の発想もその辺から出てきているのではないだろうか。
デジタル一眼レフでも、ファインダーを覗く段階、撮影前の状態では補正効果がわからないので、AEB機能も意味があるし、その意味ではフィルムカメラとの共通点もある。
しかしながらコンデジでは、ライブビュー機能において液晶画面に撮影されるであろう結果が表示され、露出補正を行うとそれに伴っての効果も確認できる。どの程度正確かという点は別にしても、仕組み的に露出補正の値を最も的確に決めやすいのはコンデジなのかも知れないと思った。