行間罫線の功罪

投稿者: | 2014-02-16

WZも秀丸も、あるいはサクラエディタなんかも、最近のテキストエディタの背景色は偶数行だけ違う色にして縞模様にすることができる。最近の、というわけでもないのだろうが。
実際やってみると、これは結構見やすいのである。ただし、あまりにも違う色を指定してしまうとただ派手になるだけなので、背景色に近い色で色が違うなと認識できる程度で十分である。

WZ EDITOR 8でもその色分けができるということで設定してみたら、WZで言う「行」は段落行、つまり改行コードを単位とした行のことであって、折り返しの表示行ではない。行の文字列が長くて折り返し表示をさせていると、改行コードまでが1行であるから、複数行に亘って同一の背景色となり、1行ごとの綺麗な縞模様にならない。
これではダメだ。

秀丸やサクラエディタは、あくまで表示行における奇数行・偶数行だから、折り返し表示であっても改行コードに関係なく規則正しい縞模様になるのだ。多分行番号の表示方法とも無関連だ。
自分が求めているのはこっちの方式である。

WZで、意図した縞模様表示にならないので、行間罫線を表示して行を見やすくすることで対応している。行間罫線は秀丸でも同様のことができる。
この行間罫線も偶数行背景色同様に、文字色に近い色や全く別の色だと目立ちすぎて支障があるので、背景色に近い色合いの別色で表示する。点線表示ができるならそのほうが良い。

エディタの環境で、背景色は濃紺色などにしているが、そういう行間罫線を表示させると紙のノートに文字を書いているような感じに近い。使っていて気分が良く、落ち着くのだ。一太郎でも、ドラフト編集画面で罫線表示があるが、あれも同じだ。用紙を模したイメージ表示で文書を作成するよりもノートのような画面で入力していく方が、いかにも文字、文章を入力しているのだという気になるからだ。

紙のノートでも、罫線表示の他にマス表示や無地のフォーマットなどもあるが、一番好きなのはやはり一番一般的な罫線のタイプのである。罫線があるとそれに沿って文字を書けば良いので安心感がある。

もう一つ思い出してみると、パソコンで一太郎を使い始めたとき、当時の表示のデフォルトは今で言うドラフト編集画面のほうで、イメージ表示ではなかった。
一方のWordでは、その頃から既にイメージ編集の画面がデフォルトで罫線表示はされていない。真っ白な用紙の左上から文字を入力していく。創造性はWordのほうが養われるのかもしれないが、真っ白から書き始めるのには何をどの程度書けば良いか、変なことを書いたら目立つぞという恐れみたいなものもある。一太郎のように罫線を表示する機能もあったが、何か違う。

一太郎のドラフト編集のように行間罫線が最初からあれば、まだページは真っ白でないので気楽になり、とりあえずは何を書いても良さそうで、文章の文字数分量も構わずに心地よく作業ができるという気もするのだ。いや、単にこれは自分の感覚的なものなのかもしれないが。

そういうところもあって、これまではエディタも真っ白画面の状態から書き始めていたりしたのだが、行ごとの縞模様や行間罫線表示で、書くことのハードルが少し下がったような気もして、余計につまらない文章を書いたりもしてしまう。ほとんど読み返しもせずにこんな文章を書いてそのまま記事にして掲載する暴挙にも躊躇いがないのは、きっと行間罫線表示のせいなのである。