時々、WZ EDITORで縦書き環境を使う。8や9など最近のWZでは、ステータスバーに表示されるドロップダウンリストから縦書きの設定を選べばとりあえず縦書きの環境に切り替えることができる。
テキストファイルそのものには縦書きも横書きもないので、エディタでの縦書きは単に表示形式の違いであるから、その方法でほとんどの場合は問題ない。
WZはファイル毎にその表示設定も覚えてくれているようで、次回そのファイルを開いたときには同じ縦書き表示の環境を読み込んでくれるが、ファイル名を変更したりした場合などは、WZは当然リネームの事実を知らないから、表示設定はデフォルトになってしまう。新規ファイルで最初から縦書き環境で書き出したい場合でも、標準設定から表示切り替え操作を行う必要もある。
ファイルタイプではなく、ファイル名で設定が記憶されている場合は、こういうリネームなどの変更や状況に対応しにくい。
ある程度高機能なテキストエディタは、ファイルタイプ、つまり拡張子毎に幾つも設定を作っておいて、拡張子をキーにして自動的に表示や色分けなどの設定を切り替えることができるのが普通である。以前のWZ EDITORの設定もそういう方式だったが、8や9になってまた方法が変わって、上記のような切り替え方法しかなくなったと思っていた。
しかし、やはり今のWZもファイルタイプ毎の設定もできるということを思い出したので、改めてその方法を調べてみた。
一般に、高機能なエディタは、表示や色分けなどの拡張子毎の複数の設定と、キーカスタマイズやエディタの常駐設定などファイルタイプに依存しない共通の設定、環境設定を持つ。記憶は曖昧だが、WZも以前(5より前あたり)は確かにそういうスタイルだったように思う。
今のWZ9は少し違って複雑になっている。表示設定や色分けなどそれぞれの設定を複数作成することができて、それとは別にまたファイルタイプ別の設定もある。ファイルタイプ別の設定には拡張子を関連付けて、それぞれの設定にデフォルトの表示設定を組み合わせておくようなイメージである。ファイルタイプに関係なく、特定のファイルだけに適用する専用設定というのもあるようだ。
この設定切り替えの仕組みにより、縦書きテキストをTXTではない別の拡張子にしておくと、その拡張子のファイルを読み込んだときには必ず縦書き表示状態としてくれるようになる。
WZのこういう設定のポリシーを知らないと、これまで自分がしていたようにいちいち切り替え操作を行わなければならなくなる。
WZは設定項目が多いというのもあるが、インターフェースも独特だったりして、WZの設定はやはり難しい。ファイルタイプの設定と表示設定を一括して設定できるダイアログもあるが、そこで設定したのがどの状態まで適用されるのか、そこで設定すべきなのか別のそれぞれの設定のところで行うべきなのか、正直あまりよくわかっていない。
縦書き設定用拡張子を標準のテキスト設定に追加しようとしたら、テキスト設定はtxtと指定していない拡張子を全て含むいわばデフォルトなので、そこに新たに拡張子を追加することはできない。標準設定をコピーして、別の設定群を作り、そっち側に切り替えを行うファイルタイプ拡張子を関連づけなければならない。
実はこの方法は、WZ8を使い始めたときに一度調べて方法を知っていたはずなのに、自分にとっては頻繁に使うわけでもなく、おそらく方法が複雑であったこともあって、すっかり忘れてしまっていたのである。