縦書きができるエディタ

投稿者: | 2018-11-10

和文は古来から縦書きが基本である。横書きの文化がだいぶ浸透してきているが、今でも書籍の小説、新聞、国語辞典や便箋、原稿用紙など縦書きが標準のものは多い。
PCにおいては、そもそも書いた文字を縦に配置していくということは難しいものだったように思う。ワープロ専用機も縦書き表示はイメージ表示だけで、印刷して初めて縦書きが実現するというのが当初のものだった。PCのソフトでは、ワープロソフトは比較的早くから表示や入力、印刷なども縦書きに対応していたように思うが、これがテキストエディタとなると、だいぶ後になってからだったように思う。テキストエディタはそもそも文章書き用ではなくプログラミング用途のものであったので、縦書きに対応しておく必要がなかったのだが、文章書きにも十分活用できるツールということになって、それで原稿や小説などを書くにはやはり縦書きでなければ、ということで対応がされてきたと思われる。
そうではあっても、やはりエディタはプログラミングなどに用いるのが基本であるからか、多くのエディタは今でも縦書きに対応していない。
VerticalEditor
TATEditor
Mery
O’s Editor 2
秀丸
縦書きのプロ
WZ EDITOR
WZ Writing Editor 2
Windowsのエディタでは、有名なところではこのくらいのエディタが縦書きに対応している。
縦書きをするならワープロで良いとも言えるが、エディタはカスタマイズ性が格段に高い。ワープロは用紙に合わせて決められた文字数を縦に配置するので、横長のウィンドウに上手く収まらなくて一行書くのに縦方向のスクロールが生じたりもする。エディタの場合なら、用紙にとらわれずに原稿を書くだけなので、画面端で折り返す設定にしておいたり、フォントの大きさを調整したりして任意の配置にすることが可能である。
普段横書きに慣れていると、縦方向に文字入力をしていくのには、少し緊張感が必要にもなる。カーソルの移動方向を少し考えながら捜査をしないと、カーソルを下方向にやるつもりで左方向に行ってしまったりすることもあるかもしれない。これは、ソフトウエアによって補正されている場合もあって、どの縦書き環境も同じ動作というわけではないことが要因である。
それでも、時々「こうして」縦書きで文章を書いてみると、そもそも日本語の文章は縦書きにすることが最も適しているので、せめてこのような原稿に相当する文章などは努めて縦書き環境で書くようにしたいと思ったりもする。