ワープロという選択肢

投稿者: | 2020-05-02

プログラムやHTMLのコーディングをするのにワープロを使う人はまず居ないだろうが、文章書きの用途ではワープロを使うという選択がある。むしろ、文章書きはワープロの専売特許みたいに考えている人も少なくなく、それなりにPCには詳しい人でも何か文章を書くのにWordを起動したりしている。
実際それは間違いではない。自分はテキストエディタを使うことのほうが多いが、完成させたものを文書として印刷出力することが前提であれば、最初からワープロで作ったほうが効率が良い。テキストエディタでまず編集して、最終的にそれをワープロに貼り付けて、という手順も自分としてはよく使うが、逆にそれが手間になっていることも少なくない。
当初、ワープロソフトは動作が重く鈍く、余計な書式の設定が自動的になされたりして書くという本来の作業の邪魔になるなどと言われ、しきりにテキストエディタを使うことが推奨された。
だが、今はPCのスペックが向上したので、ワープロソフトくらいはむしろ軽いほうのアプリケーションになり、長文や図形・挿入画像類が多くない一般的な文書なら読み込みや編集の動作もエディタと大差ない。(ただし、やはりエディタの方が速い)
余計な書式が付くかどうかは、たいていワープロの設定で何とかなるし、最初から印刷をすることが前提の文書なら、むしろそういうお節介機能もありがたい場合だってある。
ファイルの互換性も、テキストファイルの方が高いのは間違いないとしても、WordなどのOffice形式も一太郎であっても、シェアがそれなりにあるので仮に数年後それらアプリケーションが提供されないことになったとしても、互換手段が必ず用意される。作成したファイルが突如使えなくなるということはまず考えられないのである。
従って、文章書きは全てエディタに統一してということも理屈としては考えられるが、やはり用途によって、場に応じて使うアプリケーションを選ぶのが一番良いのである。