今や、文章原稿を書く環境というのは、手書き、あるいはスマホやタブレットという人も少なくないとは思うが、多くの人はPCを使う。PCにも色々あって、WindowsもあればMacもあったりするし、デスクトップかノートか、そういう環境も様々である。
文章書きに適したPC環境とはどのようなものかという点も、人の好みそれぞれかも知れないが、自分がこれまでやってきて、あるいは今の自分の環境で有用だと思うものはだいたい次のような物である。
PCはWindowsが良い。ユーザが多く情報も多く、ソフトウエアが色々選べるからである。
デスクトップでもノートでも良いが、モニターは20インチ以上の液晶モニターがあるのが望ましく、キーボードも外付けの独立したものが良い。配列は好みである。
Windowsでは書くためのソフトウエアも数多いが、和文の文章を書くならワープロとしては一太郎で、この場合IMEはATOKである。ユーザが多いという点ではWordということになるが、和文の原稿を書くような場合の機能が各種サポートされているのは一太郎のほうで、これは多分少し使い比べてみると一目瞭然というか、Wordでは物足りないか、何か合っていないということがすぐにわかる。
原稿という点では、高機能なテキストエディタのほうがより良い。秀丸とかWZなどは有料のテキストエディタだが、縦書きを始めとした原稿書きに適した機能が数多く備えられている。
直接のインターフェースはキーボードということになるが、これは好みが大きいかも知れないがデザインではなく可能な限り打鍵感の良い物を選んだ方が良い。
配列が標準的である物、キースイッチの耐久性や押下圧の適切な物などの基準で、例えばRealforceなどがその良い選択肢となる。
そういう点のことをもっと自分の視点で書くと、まずPCはWindows以外にあり得ない。
これは単にそう思うからである。以下の環境が構築できるのがWindowsだけだからである。
モニターは23インチ以上のもの、色合いがおかしく表示されないもの、他の作業をすることもあるがEIZOのモニターが良いので今後もこのブランドにしたい。
モニターと共にキーボードもノートPC外付けだが、これはもうRealforce以外にあり得ない。耐久性の良さと標準的なキー配列、なお自分はUS配列であるが和文入力も問題ない。
そんなにハードに使うというわけではないにしても、耐久性があると長持ちする。頻繁に買い換えなくて良い。押下圧も45gや変荷重で長文入力での負担が少ないことも良い点である。静音タイプで、打鍵音が普通のキーボードに比べて静かであるのは高級感という形で感じられる。
書くためのソフトウエアとしては、ワープロということでは一太郎に限る。和文の文章を作成することに力点を置いて考えられている国産ソフトであるため、これ以上の物がない。Wordも機能的あるいは結果として同じ物が作成できるのかも知れないが、書くための環境設定については一太郎のほうがよく日本人の手に馴染むように作られている。今の若い人はWordしか知らないので一太郎のほうを異端だと思っているだろうが、かつてはワープロソフトと言えばこれが標準だったし、きちんと使い比べればどっちが和文原稿作成に向いているかはわかる。今後も自分としてはこれを標準的な物だと思って使っていく。
ただ原稿書きとしては、やはりワープロソフトでは余計な機能もあって、ただ文章原稿だけを書くならテキストエディタという選択肢も必要である。縦書き対応で環境設定項目が多くとにかく自分の好みの環境を作り出せるという点で、秀丸あるいはWZ EDITORのいずれかしかない。どちらも有料ではあるが、何でも無料の物に頼らずにそのくらいの投資はすべきである。
和文を入力するためのIMEは、標準のMS-IMEもそんなに悪くはないと思うが、やはりこれもワープロの場合の理由と同じで、ATOKが最優良と言える。Google日本語入力も使いやすくしかも無料でカスタマイズ性もある程度あるので、この何れかが良いと言える。
概ねそういう環境で、とりあえず自分の環境はかなり和文原稿を書くのに適したものになっていると考えるが、中々それで毎日のように良い文章を書いているかというと損なこともない。
環境と内容は無関係だと思われがちでもあるが、良い環境だと、ストレスが少なく、結果的には成果にも影響するのである。