改めて一太郎歴

投稿者: | 2022-01-15
一太郎2021

一太郎の使用歴は、それなりに長い方だと思う。自分にとっての最初の一太郎はVer.6だったはずだが、それ以前の、Ver.5くらいからどのようなものかは知っていた。
ワープロ専用機からPCへ乗り換えるに当たって、当時のワープロソフトとしてはまだWordは対抗馬にもならないくらいで、シェア的にも何もかも一太郎が主流だった。ワープロ専用機で培ったノウハウが、その発展型として一太郎で生かせるので、乗り換えもスムーズだった。簡単に言えば、文書作成のプロセスや考え方で共通しているものが多かったのである。
その後、比較のためにWordも使い始め、当初しばらくは一太郎を主で使っていたが、新しいもの好きな面があったのと32ビットWindowsになって一太郎7はあまりにもできが悪く、会社でもWordが主流になりつつあり、その他紆余曲折を経てWindows 98環境に至る頃にはWordのほうを選択して使うようになっていた。ただし、IMEに関してはそうなってもATOKばかりを使い続けてきている。

自宅PCにおいては、やがてそんなWordもあまり使わなくなり、テキストエディタによる原稿作成が中心で、必要なときはLibreOffceなどで済ませていた時期もしばらく続いたが、それではやはり物足りないというか、きちんとした文書としては役不足に感じ、再び市販のワープロソフトを選び直すことになった。
もちろんWordを真っ先に候補としたのだが、紙のマニュアルなどの同梱のない小さなパッケージ製品になっていて、単体で比較すると一太郎のほうが他のソフトやフォントなどとセットになっていてコスパは圧倒的に得である。Wordでできることは一太郎でもだいたい同様のことはできたし、とにかく和文文書を作るならやはり国産のワープロソフトだろうと、再び一太郎を選択したのが、一太郎2012承の頃である。日本語文書作成のためのワープロだという積極的なコピーも良かった。ATOKとの相性ももちろん最良だろう。定額制のATOKを使っていたが、そこからは一太郎付属の最新ATOKにする。

Wordとの比較で、一太郎の優れている点はやはり和文文書の文化に合っていることである。字数・行数をきっちり設定できたりするとか、古いVersionの一太郎ともずっと互換性があって、将来的な安心感もあることとか、古いユーザを切り捨てない、そういうことである。
かつての一太郎は動作が重く使いづらいと感じていた面もあるが、PCのスペック向上とともにそういう差異もなくなって、Wordよりカスタマイズ性も高く、使いやすいと感じた。

よく言われている罫線機能の優位性については、Wordの罫線表にも感覚は慣れたのでWordのほうが使いづらいという印象もない。一太郎の罫線が使いやすいかというと、必ずしもそうとも言えないのであるが、Wordも思い通りに罫線表の取り扱いができないことを考えると、この機能においては特徴の差だと思っている。
WordのマクロのVBはよくわからないが、一太郎のマクロなら少しわかって使える部分もある。Wordはシートが使えないが一太郎は複数のシートを一つの文書にできる。なども考えると、かつての主流ワープロに機能的な衰えはない。

しかしながら、一太郎を排除しようという動きは次第に活発になってきていて、Wordも使える身ではあるが、肩身の狭い思いをしている。
米や食品は絶対国産の物しか選ばないのに、ワープロソフトやスマホになると国産品を捨てて海外製品を選ぶという節操のなさは理解できない。