普通のローマ字 ほか

投稿者: | 2022-02-22
AOURの盤面図

結局今回も雑記的な記事になってしまう。たまにMS-IMEで普通のローマ字入力をしてみた、など。

普通のローマ字

普段は、ATOKでAOURという方式で和文入力をしている。つまりローマ字入力とは違った方式でのかな入力ということになる。もうそれで15年くらい、やってきている。
だがたまには、普通のローマ字入力も使ってみるかと思い立って、MS-IME(Windows IME)に切り替えて入力を行ってみる。

ローマ字入力を忘れたわけではない。AOURでは、和文入力時は違った体系になるが、アルファベットは普通のQWERTYの配列なので、その配列を忘れてしまうことはない。つまり、普通のローマ字入力もまだ、ある程度普通には入力ができる。
ただし、著しく入力速度は遅いし、打鍵のミスというか、AOUR方式との混同が生じていて、支障があるほどである。もどかしいという一言で表せるかどうかというところ。

自分も当初は、普通のローマ字入力を使っていた。習得してから多分、20年位は、その普通のローマ字入力であった。それからAZIKという方式を経て、独自のAOURにして、それで15年である。冒頭からここまで書くのにずいぶん時間を要しているし、拡張入力がない普通のローマ字入力では、これもまた著しく打鍵数が多いようにも感じる。
ローマ字入力をやっていた頃は、それなりに高速でミスなく打鍵はできていたのであるが、今はもうそれができない。AOURなら、その最盛期程には至らないが、もっとずっと高速に打鍵ができるのである。ATOKではなくMS-IMEであることもまたストレスである。確定後の再変換ができない。もしくは、その方法がわからない。これもまた効率を下げている。

もちろんローマ字入力でもまだ普通にブラインドタッチはできるが、それでもやはり完全に使い慣れたAOURでなければ非効率すぎて仕方がない。MS-IMEの普通のローマ字入力で良いことといえば、こうして非効率で低速な入力である分、余計なことを打鍵しなくて、冗長にならなくて済むという面はあるかもしれない。

使用頻度の高いキーは、方式の変更による影響が大きい。母音や、各行の子音のキーなどである。これが、実はAOURを使っているときにもまだあるにはあるのだが、ローマ字に切り替えてみるとAOURの母音・子音キーを押下してしまうことが非常に多い。再変換ができないのは、US配列のキーボードを使っていて、変換キーがないせいかもしれないし、ATOK風のキーバインドにしているものの、そういう細かい分のエミュレートが適切に機能していないのかもしれない。

もう一つ感じるのは、AOURとは違って、普通のローマ字入力では同指打鍵が非常に多いことである。右手の負担が比較的大きいと感じる。そもそもアルファベットのQWERTY配列は、日本語の五十音の入力のためのものではないのだから、バランスの良い打鍵など考えられているはずもない。皆、これを我慢して一生懸命ローマ字入力を使っているのである。
我がAOURは、英字配列とはいっても、Dvorak配列をベースにしているので、母音のキー五つが左手のホームポジションに並び、和文の入力にとっても頗る、都合がいいのである。それに加えて、二重母音や撥音節などの入力拡張を行っているので、仮にATOK同志で比較をしたとしても格段に効率がいいのである。

さて、ここまで、Windows標準のMS-IMEで普通のローマ字入力をやってきて、どれだけまだ忘れずに使えるのか、どれだけミスタイプなく使えるのかを試してみたが、正直なところかなりの非効率であって、入力ができないわけではないものの、この環境の方式を普段使いするには自分には困難であると感じる。
今後も、IMEはどれにしても、操作体系はATOKで、和文の入力方式は独自のAOURでやっていくことにしたい。

快適な和文入力のために

ということで、ここからはATOKでAOURである。
無論、こっちのほうが各段に楽である。効率も良い。だが周りで使える人は居ないので、使い続けていくのは結局自己責任ということになる。標準でないものでやっていくのにはそういうリスクもあるし、社会は標準以外はサポートせずに、とにかく冷たいものである。
会社PCは、今は多少の設定変更は許されていてAOURでやっていけるが、今後MS-IMEで標準のローマ字入力しか使わせないとされる可能性もある。仕事はそれで我慢しろという次第である。仕事のほうが寧ろAOURの有用性は発揮される訳なのだが、そんなことは理解してもらえるはずもない。そこはもう自衛するしかないのである。インターフェースに関わる部分は、当人にとっては筆記具と同じなので、そういう変更は認めるべきである。障害のある方が通常のキーボードではない何か特殊な方式を使うのと一緒……ではないかもしれないが、ローマ字入力が使えず、JISかな入力の人はそれでもまだ認められるのに、それ以外の入力方式が認められないのはおかしい。
キーボードをHHKBやRealforceにしてくれと言っているわけでもないのである。

校正用印刷

たまに、校正のためにこうして書いたブログ用の原稿を出力することがある。
テキストエディタで書いて、エディタの印刷機能で出力するのであるが、普通のエディタなら印刷機能は貧弱であるので、校正に適したフォーマットにするのが難しいかも知れない。WZ EDITORの場合は、簡易なワープロかそれ以上に優れた印刷機能があって、言わば思うとおりに出力できる。

校正用の出力は、画面上の行数と同じ文字数で出力されなければ、その校正をしたものを再びエディタで反映する際の支障になる。たとえば画面上で1行字数が40字(全角)ならば、出力する用紙もそれと同じ文字数にしておかなければ、後でそれを見ながら入力する時に原稿と画面が違うので面倒なことになる。
ワープロで原稿を書きそれを印刷するなら、そもそもワープロは用紙を基準にして設定されているので当然にそうなるが、エディタの場合はそうならない場合もあるということである。

脱手書きと脱ワープロ

ワープロを使うようになって、自分が書いた物が手書きでのあまり人に見られたくない文字ではなく、ワープロから出力される綺麗なフォントになるのは、嬉しいものだった。昔、学校で書いた作文が学年通信のようなものだとか文集だとかに、活字になって反映されるというのと似たような気持ちだったのを覚えている。
そういう嬉しさがあって、なるべく手書きは廃止してワープロ出力のものに移行していきたいと思っていたのが、最初の頃である。何でもワープロでの出力にして、手書きをほとんどしなくなったし、手元に筆記具さえ置くことがなくなった時期さえあった。

当然に、入力のためのキーボードは重要だと思っていたが、ワープロ専用機などではその専用機のキーボード以外を選択することはできなかったので、もうそれをきちんと習得するしかなかったのである。専用機なので、かな入力かローマ字入力かという選択くらいで、あとはそれ以上にカスタマイズしたりするようなこともできなかった。

あるとき逆に筆記具や文具に興味を持てば、何でもワープロ・PCが全てではないと思うようにもなり、今度は逆に手書きの比率を高めていった時期もある。