US配列でATOK

投稿者: | 2022-02-28
realforce

US配列キーボードでは、半角/全角キーがないので、このキーでIMEのオンオフをすることができない。標準ではAlt+`に割り当てられていて、確かに`のキーはJIS配列キーボードでは半角/全角キーに相当する場所にあるが、この位置のコンビネーションは操作しづらい。IMEのオンオフは頻度高く行う操作なので、なるべく1キーに割り当てるのが理想である。
Mac環境などを参考に左AltをIMEオン、右AltをIMEオフと設定するようなことも考えられるが、そうするとAltキーの役割に影響が出る可能性がある。ほぼ使わないCapsキーに割り当てられるかと思ってみたが、このキーはATOKでもGoogle日本語入力でもキー定義変更の機能から割当は出来ないようなのだ。

その点を考えると、Linux環境にも共通したCtrl+Spaceが妥当だという事になる。Macもこの操作で切り替えられるらしい。
この割当も単一キー操作ではないが、Ctrlキーを小指、スペースキーを親指で操作することで、ほぼホームポジションでの切替操作ができるので、IMEのオンオフのような頻度高い操作に割り当てるのには都合が良い。
特に自分はCtrlはCapsキーと入れ替えて、Aの横の位置にしていることもあって、尚更この割当が都合が良いのである。
実際、他のUS配列ユーザでも、Ctrl+Spaceに割り当てている人は多いようだ。

また、この割当をATOKなどのキー割当で変更しておくと、JIS配列の時にも使える。JIS配列キーボードを使うときでも、Ctrl+Spaceの切替は自分としては半角/全角キーよりも都合が良いので、US、JISに関わらずにこの割当でオンオフを行うようになった。

US配列を使う場合、最低限このIMEのオンオフ操作のキー定義を追加してやる必要があると思うが、更にATOKの場合は、他にも定義をUS配列向けに変更しておいた方が良いようなものがある。

https://aourkbd.net/hasei/atokascii.html

自分の場合はHHKBなどコンパクトキーボードを使うことも考えて、ファンクションキーに頼らない操作も割り当ててある。

そういう割当では、自分はCtrlキーとのコンビネーションを多用する。
Ctrlキーは自分として最も打鍵しやすいと感じるAの横、Capsと入れ替えている。HHKBでは最初からこの位置がCtrlでもある。

JIS配列の利点

Wikipediaによると、当初JISかな入力の配列がカナ文字タイプライタなどを基準にして決められて、それを101キーボード(US配列)と互換性を保って規格化されて今のJIS配列キーボード(109キーボード)になったようだ。
従って、JIS配列キーボードは基本的にはかな入力をするためのキーボードと言えるが、101キーボードと同じQWERTY配列となっているアルファベットを使ってローマ字入力ができる。
ただし、アルファベットの配列は101キーボードも同様なので、ローマ字入力をするためには、必ずしもJIS配列キーボードでなくても良いのである。

今の状況では、JISかな入力を使う人は全体の約1割程度とのことで、残り約9割はローマ字入力である。JISかな入力を使う人はJIS配列キーボードでなくてはならないが、ローマ字入力しか使わないという人はJIS配列キーボードでなくても基本的に問題ない。
しかしながら、我が国ではJIS配列キーボードが標準となっていて、アルファベット以外でも記号や一部のキー形状など、その配列で習得し慣れた人がほとんどなので、JIS配列でないキーボードは選択されにくい。

ユーザの多寡と、そのキーボードの機能的な優劣とはもちろん別の問題である。
ローマ字入力は多数派であるからローマ字入力が特別優れた入力方式ということでもない。当初かな入力が多数派だったからそれが本来優れているというわけでもない。
前述どおり、JIS配列キーボードは、かな入力用の配列を101キーボードと互換性を保って規格化されたということは、結局はキーボードとしては多くの部分が共通であって、JISとUSとどちらが圧倒的に優れているということでもないかも知れないが、それでも二者間の違いでどちらが都合が良いのかということは、メリット、デメリットとして多く情報が出ているとおりである。

自分も当初は、US配列ではなくJIS配列のキーボードからスタートして、ずっとJIS配列のを使っていた。それしか選択ができないものと思っていたからである。
だが外付けキーボード、或いはノートPCのカスタマイズ選択肢としてUS配列もあると知り、特にUS配列は中・上級のユーザが好んで使っているという点などから、天邪鬼的な部分もあってUS配列を使うようになった。
実際、最初はUS配列とJIS配列の違いはかな刻印があるかないかというくらいなのかと思っていたのであるが、他にもキー形状や記号の配列など、違いは見た目以上に多くあった。

  • 記号の配列が合理的
  • Enterキーの形状が横長でスマート
  • スペースキーが大きくて打鍵しやすい
  • かな刻印が無い
  • キー数も少ない
  • 変換キーなどがない

という特徴があった。ローマ字入力では、基本的にそれで問題は無さそうでもあったので、US配列も使ってみることにしたのである。
他に、US配列のほうがホームポジションのバランスが良いとか、Enterキーの形状と合わせてホームポジションに近いというような特徴もある。

JIS配列の利点とは、Macの場合は英数、かなキーがあって、IMEのオンオフがそれでできるということでの利便性があるようだ。Windowsの場合は、IMEオンオフは半角/全角キーで行うので、事情が異なっているが、その一つのキーでオンオフができるようになっている利点は大きい。US配列だと、標準ではAlt+`で、割り当ててCtrl+Spaceなどのコンビネーション操作になる。
なお、ATOKの場合は変換キーでオンオフ操作ができるはずである。

もう一つのJIS配列の利点ということでは、ユーザが圧倒的に多いという点、国内で流通している機器のほとんどがJIS配列であるという汎用性の点である。
これは、他の機器に乗り換えたり、他のPCを使うときでも配列で困ったり迷ったりすることがないという点である。

JIS配列を使っていたとき、実は変換キー、無変換キーはさほど使わなかった。変換キーはIMEオンオフには使っていたが、通常の変換操作は、全てスペースキーで行っていたのである。スペースキーは親指の位置にあって打鍵しやすく、ATOKが始まりなのかはわからないが、変換キーを使わなくてもスペースキーが変換キー操作の代替になっていたからである。
半角/全角キーも使うことは無く、カタカナひらがなキーも同様で、つまりはJIS配列特有のキーは、無くてもその代替手段があるなら問題ない、すなわちUS配列で問題が無かったのである。

US配列を使っていて困ったことは、ほぼない。それら特有キーでしかできない機能というのは、ATOKの和文入力操作に関わることだけで、他のアプリケーションではそれらのキーは使われない。特有キーに割り当てられていた機能は、他のキーで代替できるものもあるし、それがない場合はキー定義の変更機能で調整することで特に問題が無いのである。
周りの機器とか他のPC、会社のPCがJIS配列であるし、US配列ユーザも周りにはほぼいないので、肩身の狭い思いをするという点もある。
多分、US配列なんて使っているのはただ格好付けているだけと思われて、中にはUS配列がどれだけ優れているか言わせて反論しようと目論んでいるような奴も出現しかねないので、特に必要が無い限りUS配列派であることは黙っているのである。