会社の支給PCも自宅PCのような自由な環境であったらWZ EDITORなども使えてずっと効率が上がるのにと思うことはしばしばあるが、学生時代の卒論も今のようなPC環境であったらまた違っていたと思うようなこともよくある。
当時はワープロ専用機の全盛期でもあって、まだPCが一般的になる何年か前という時代。PCを所有している人もいたが少なく、文書作成においてはよくワープロ専用機との比較もされていた。
もちろんPCのほうがずっと高度なことが出来たが、起動して作業にかかるまでに時間がかかったり、印刷するためのプリンタまで揃えるとずっと高価なシステムで、場所も取るなどデメリットも少なくなかった。ただ単に文書作成をするだけなら、ワープロ専用機でも十分だったのである。
プリンタ自体もいまよりずっと高価だったが、解像度は今ほど高くなく、画像を取り込んだ文書や写真となるとまだ素人的なものだったようにも思う。
IME(当時のDOSではFEP)の単語登録も事実上無制限だったり、同じ文書ファイルがMS-DOSテキストを介して他のアプリケーションでも読み込めたり、ワープロソフトが特定のものだけではなく複数使えるとか、高度な検索機能やファイル管理などを考えると、PCのほうがずっと高度なことはできたはずだ。
そう考えて、当時のこの文書はPCならばこう書いた、こういう機能をつかってこうしたということをよく考えたものだった。