自分がワープロ専用機でローマ字入力を覚えたのはもうずっと前。初めてキーボードを触った頃のことである。かな入力で始めてはみたものの、なかなか習得できずにいたら、ローマ字入力という方式もあり、アルファベットのキー位置さえ覚えればそれですべて何とかなるので、そのほうが都合が良いと思って、早々に切り替えたのである。なので、かな入力は、ほぼ全くできない。
かなのローマ字への置き換えも、全く支障がなかった。その頃からよくローマ字でも文を書いてみたりするのも面白くてやっていたので、むしろローマ字が得意な方だった。その「面白い」方式で文字入力ができるのだから、やはり面白いのである。当初、ブラインドタッチまではできなかったものの、割と速く打鍵はできるようになった。
ワープロ専用機を占用できるようになったのは大学生になって自分専用のを購入してからである。それまでは毎日キーボードを触れる環境になく、時々、一定期間使う程度であったのだ。
本格的に使えるようになってから、特別大量とまでは言えないものの、それなりによく文章は書いた。そのうちに、ブラインドタッチは自分で書籍で練習して習得し、それでローマ字入力もキーボードも自由に使えるようになった。
仕事に就いてからパソコンを使うようになったが、そのときもローマ字入力が基本として使えるので、打鍵や文字入力に苦を感じることは全くなかった。まだその頃まではかな入力を使う人も一定の割合で多く、業務用端末などでは初期値がかな入力になっていたりして、自分が使う場合にそれを毎回切り替える作業があるのが煩わしいと思ったりもしたものである。
キーボードを覚えてから十数年、何万文字か何十万文字分か知らないくらい、とにかくローマ字入力での打鍵を行っていたので、ブラインドタッチの効果もあって、打鍵速度は向上し、10分間の和文入力速度は1600字くらいには達していたように思う。