まだ自宅にビデオというものがなかっただいぶ昔、テレビ画面をカメラで撮影するというのに凝った事がある。
最初はコンパクトカメラで撮ったが、画面に十分近づかなかったため、小さく写りすぎて失敗。小さなファインダーではよく確認もできない。シャッタースピードもカメラ任せでは近づきすぎると画面の明るさで測光されて速い速度になってしまう。走査線の速度との関係で、シャッタースピードは1/30sec以下でなければならないのだ。
一眼レフを使うようになってからは、シャッタースピードはマニュアルで調整できるから良い。絞りも適当に調整して、何とか撮れるようにはなったが、なにぶんフィルムカメラなので、結果はその場で確認できず、撮影枚数にも限りがあるし、モータードライブもないので連写もできない。三脚も持っていなかったので、腕も疲れる。
まあ、それが懐かしい。
今はどうかというと、動画で撮る手段があるのでスチルカメラで撮る必要性はないのだけれど、シャッター優先かマニュアルで1/30以下の速度にして、後は連写を有効にしておけば、まあだいたい撮れるし、普段余り動く被写体を撮影する事のない自分にとっては、テレビの画面の人物でシャッターチャンスをとらえる練習をするなんて事もできる。
デジカメなら撮りたいだけ撮ってもフィルムのように比例的に経費が増えてゆくわけではないのがメリットでもある。