万年筆の定番デザイン

モンブランのマイスターシュテュックというと、万年筆の世界では王様のような位置にあるが、そのデザインもまた風格があるものだ。黒軸に金冠、金のクリップに金のニブなどの、あのデザインである。それがオリジナルなのか、高級感を出そうと思ったら自然とああいうデザインになるのか、国産の大手三社の万年筆も主力商品は同じコンセプトのデザインである。パイロットのカスタム、セーラーのプロフィットやプロフェッショナルギアなど。
万年筆に興味を持った当初、このデザインのものこそがいかにも万年筆であるという雰囲気を感じて色違いがあってもあえて黒軸金冠を選んだ。金色は嫌う人も少なくないが自分は好きな方であるので、今もこのデザインは嫌いではないが、古くからあるデザインでもあるので、もう少し現代的なスマートな形状のもののほうがより好みである。
PILOTではCocoonのデザイン、色合いが洗練されている。エラボーなども、基本的にはクラシカルなデザインながらも新鮮さを感じる。ただ、高級高性能なものはそういうデザインのものではなくやはりどうしても旧来デザインの定番品ということになるのが多いと思うので、そういう所は新しい考えも入ってくるとまた良いのだと思う。